5/20 悲しい女

女子とは、話題に事欠かない限り友情を保つことができない生き物である。その代わり友達に何か大事件が起これば、驚異の結束力を生み出すものだ。

友達が恋をすれば緊急会合が始まり、友達が失恋をすれば大愚痴大会が始まる。

共通の話題があってこそ女子の友情は成立するものだ。

いま、以前仲が良かった友達と疎遠になってきている。あれほど毎日連絡を取り合っても、結局学校や恋と言った共通項がもう無いから連絡事項もなくなるし、連絡もしない。どちらかの私生活がうまくいっているとわざわざ幸せ報告することもないし、例え新しい恋愛をしたとしても頑張れ!とか、誰にでも言えるようなモテテクアドバイスくらいしか言いようがないのでイマイチ盛り上がらない。

悩みがあって相談したいという要件があったとしても、だいたい答えは自分の中で決まっている。答えに気がついてないだけ、もしくはその答えに納得したいがために相手にうんうん、そうだね、と頷いてほしいというプロセスに過ぎない。

結局、相手と共有できる感情や話題がないと女子はお互いを繋ぎ止めることができない悲しい生き物なのだ。そしてそのことに気がついた悲しい女子は、その寂しさを補うために男に逃げるのである。

男にしか埋められない穴が女にはある。それに気がつくことが、大人への一歩なのだろうか。

嗚呼、悲しい。


おしまい。